Premiere Proの現在β版で提供されている映像の生成拡張を試したメモになります。
今回はPixabayからダウンロードした上の素材を使用します。
検証環境:Windows10/Premiere Pro 25.1(β)
β版のインストール
β版のインストール方法から書いていきます。
Adobe Creative Cloud デスクトップアプリの【アプリ】をクリックします。
【ベータ版のアプリ】をクリックし、【Premiere Pro(Beta)】の【インストール】をクリックします。
これでインストールが開始されます。
【Premiere Pro(Beta)】のインストールが完了すると自動で【Media Encoder(Beta)】のインストールが始まります。
延長
クリップを延長してみます。最大2秒となっているので最大まで延長します。
ツールから【生成拡張ツール】をクリックします。
初回選択時は上図のダイアログボックスが表示されるので【同意する】をクリックします。
クリップの端を右にドラッグ&ドロップします。
生成が始まります。
2秒の生成が2~3分程で完了しました。
生成した映像がこちら。
クリップの最後のフレームで止まったような映像ではなく、自然に動いているように見えます。
ただ、映像全体の明るさが変化したのか、背景の木目のディティールが減ったかで、生成された映像との境目がわかります。
プロジェクトパネルを確認すると、新たに【シーケンス】と【生成されたメディア】フォルダが作成され、フォルダ内に生成された映像ファイルが格納されています。
追加されたシーケンスを確認すると、元のクリップと生成されたクリップが配置されています。
元のクリップと生成されたクリップをネストして元のシーケンスに配置した感じですかね。
個人的にはシーケンスを増やさず、生成されたものにラベルが書いてある程度の処理でよかったかなという印象。
生成されたフッテージはプロジェクトファイルがあるディレクトリ内に【Generative Assets】というフォルダが生成されており、その中に格納されています。
途中から生成
クリップの途中から生成してみます。例えば、人物の喋り終わりに余韻がほしくても、まばたきや急に動いてしまったりすぐに別のことを喋って余韻が作れない場合があると思います。そういった場合はばれないようにスローをかけたりして対処しますが、これを生成AIで対処できるか試してみます。
使用する猫のフッテージでは猫が途中で顔の向きを変えているので、向きを変える前の状態を延長できるか試します。
猫が大きく顔の向きを変える3秒18フレームでクリップをカットします。
【生成拡張ツール】でカット点を右にドラッグ&ドロップすると生成が始まります。
生成した映像がこちら。
元の動きを踏襲せず、カット点から生成されています。
こちらも同様に生成された映像との境目が気になります。
まとめ
1つのフッテージしか試していませんが、違和感なく生成されている印象です。生成された映像もPremiere内の機能としてではなく、映像ファイルとして生成されているので境目もごまかせると思います。もっと複雑なシーンでどうなるは要検証ですが、対応するフォーマットが増えてくると活用の幅は広がりそうですね。